牧師 古森 薫

今、パリでオリンピックが開催されています。これまで選手たちは日夜、練習し、訓練し、時には試練にあい、挫折も経験してきたことでしょう。たゆまぬ努力をしてきた選手たちの姿に感動せずにはおれませんし、そこから多くの教訓を学びます。人生をかけて一つのことに打ち込み、目標を目指して一心に励んで生きる人は、とても魅力的でキラキラと輝いて見えます。
しかし実のところ、神は全ての被造物、全ての人間が輝いて存在するように創造してくださっているのです。自然界に目を向けるとそのことがよくわかります。夜空に広がる満天の星、雄大な山々、真っ青な美しい海、四季を彩る草花等々…。美しい自然は私たちに感動を与え、心を癒し、励ましてくれさえするのです。
それでは全ての人間が輝いて生きるためには、どうしたらいいのでしょうか。私は試しに今、話題になっているAIに尋ねてみました。すると「自分自身の価値観や目標に従って生きることが大切です。」というのがAIの答えでした。
 ところで新約聖書の中には、使徒パウロによる13の手紙が収められています。彼はもともとキリスト教徒を迫害していたのですが、劇的に回心してから殉教するまでの約34年間、迫害を受け、投獄されながらも、ただひたすらに、イエス・キリストの十字架に現された神の愛を宣べ伝え、誰よりもキリスト教宣教に大きな足跡を残しました。彼は自身の生き方について、このように記しています。

「ただ一つのこと、すなわち、うしろのものを忘れ、前のものに向かって身を伸ばし、キリスト・イエスにあって神が上に召してくださるという、その賞をいただくために、目標を目指して走っているのです。」(ピリピ人への手紙3章13,14節)

自分の価値観や目標に従って生きるのであれば、世間の評価にさらされて、常に緊張と不安に苛まれるでしょう。あるいは、価値観の変化によって目標を見失ってしまうかもしれません。
しかし誰でも、イエス・キリストの十字架の愛を知り、他者を愛することによって得られる神の賞賛を目指すなら、神によって、決して消えることのない輝きを放ちながら生かされるのです。
このかけがえのない目標を目指していこうではありませんか。