牧師 坂口将人

6月に入り、雨が多い季節になりました。雨の中で過ごすことは大変ですが、一方で花々や草木には恵みの季節でもあります。教会の庭に咲く多くの花々がみずみずしく、大喜びしているように見えます。

聖書には、次のようなことばがあります。
「見よ、わたしは新しいことを行う。今、それが芽生えている。あなたがたは、それを知らないのか。必ず、わたしは荒野に道を、荒れ地に川を設ける。」 イザヤ書43章19節

これは神様が苦しみの中にいる人々に語られたことばです。神様は否定的な状況の中で、乾ききった人々に潤いを与え、道のない荒れ地に新しい祝福の道を設けると約束してくださっています。
このことばをもとに、ドン・モーエンというミュージシャンが 「主は道を作られる」 という賛美を作りました。その賛美のできるきっかけはこのようなものです。
彼の親戚の幼い子供が交通事故で召され、彼はその御両親のことを思い、心を痛めていました。葬儀に向かう途中、彼が聖書を読んでいた時、神様から先ほどのイザヤ書43章19節のことばが示されました。そのことばを通し、次のような賛美を作り上げたのです。
「様々な出来事が起こる中で、神様は私達を慰め支え、新しい道を備えてくださる。否定的な荒野のような状況の中、道のないところに道を作り、乾ききったところに潤いを与え、川を作り出してくださる。」
この賛美を通して、痛みの中にあるその御両親は神様から慰められました。それだけでなく、この賛美を聞いた試練を抱えている多くの人々も慰められたのです。
私達の人生においても、想像していないような否定的な出来事が起こります。けれども、どんな悩みの中にあっても、いつか、神様は荒野に道を、荒れ地に川を設けてくださいます。
慰め主である神様の導きを信頼しつつ、私たちが新しい道を歩むことができるよう、心よりお祈りいたします。